医療関係者の皆さま

わが国では食生活の欧米化と運動不足に伴い、肥満者が増加し、メタボリックシンドロームの肝臓における表現型とされる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が増加しています。

本邦の疫学調査では、11,714人(男性 5,811人、女性5,903人)の検診集団で、男性では約32%、女性約9%がNAFLDと診断され、そのうちメタボリックシンドロームの基準を満たすものが男性約85%、女性約87%おりました。

NAFLD患者のうちNASH患者が占める割合は20~30%であり、約200万人がNASHであると推定されます。全人口の2~3%がNASHに罹患しているとされています。予後に関しては、NASHはNAFLDの一病型で肝硬変に進展して肝癌を合併することもあると考えられています。また、心血管系イベントにも注意が必要です。

現在、NASHの治療は、食事・運動療法が第一選択であり、これらの生活習慣改善で十分な効果が得られない場合、薬物療法、更には外科療法が選択されます。

十分なエビデンスに基づいたNASHに対する治療法は確立されるに至っていません。今後、薬物療法の臨床効果が確認されることを期待します。

ここでは、NASHの診断と治療、予後について現状を概説します。

米田先生

<監修>

米田 政志 先生

愛知医科大学 消化器内科 教授

このページのトップへ