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みんなの肝臓
肝臓が「沈黙の臓器」と言われるのはなぜ?

肝臓に様々な原因で障害が起こると、肝臓の代謝が障害を受けますが、肝臓は本来ある程度の障害を受けても、代償作用が働いて、元に戻ることができます。ちょうどある弾力性をもつ物体が外力を受けて歪んでも、外力が除去されると元にもどることに似ています。しかしその外力が一定の限度を超えた場合にはもはや回復しないのと同様に、肝臓の障害の強さが一定限度を越えると、いわゆる肝不全という状態に陥ります。このような肝臓の性質を「肝臓の予備能」と言っています。肝臓は予備能があるため少々の障害では症状が現われません。そのために肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれています。しかし肝臓の障害が少しずつゆっくりと進行していても、自覚症状はありませんから、気がついたときには手遅れになっていることが多いので、注意が必要です。

肝臓の予備能の一つに肝細胞は再生能をもっていることが挙げられます。例えば肝臓の1/3を切除しますと、残っている肝臓の細胞が増殖し、1~2ヶ月後にはもとの大きさに戻ります。この性質があるために生体肝移植が可能になります。ドナーの肝臓の1/3をレシピエントに移植しますと、ドナーの残存肝はもとの大きさにもどりますし、他方レシピエントへ移植された方の肝臓片も通常の大きさにまで再生します。

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